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分数の出来ない大学生

新年の第1回目は、今世間で話題になっている「学力低下」をテーマにしてみたい。
ここ数年、「学力が下がっている」「ゆとり教育の失敗」などと言われ続けているが、
実際の所はどうなのか。
小中学生の子供をお持ちの方ならまだしも、そうでない人にはピンとこないのではないか。
では、こんな記事やニュースを見たことは? 
…「分数の計算のできない大学生」や「大学で小中学校の内容から授業」。
まさしくびっくりする内容だが、あながち間違いでもない。
昨年4月に、愛知県の犬山市を除く全国の小学6年生と中学3年生を対象に
「全国学力テスト」が実施された。
科目は数学(算数)と国語の2教科だけだったが、
全国規模の調査が実施された事からも、文部科学省の事体改革への意気込みが伝わってくる。
ちなみに結果はどうだったかと言えば、やはり全国的に見ても若干の学力低下は否めなかった。
特に国語の読解力、数学の応用力が求められる問題ができていなかったようだが、
この結果は実施前からある程度予測されていたことだ。
「学力低下」の問題とは、なにも子供一人一人の学力が低下していることだけではない。
児童の学力レベルの分布の仕方が問題なのだ。
いつの時代にも、良く勉強のできる子供は一定の割合でいるし、
逆に勉強のできない子供もまた一定の割合で必ず存在する。
ただ、要はその他の大多数を占める中間層が上位側に位置すれば学力は高いと評価されるし、
逆に下位側に人数が片寄れば学力も低いと評価される。
つまり、今の日本の状態は中間層が下位側に多く集まっている為、
結果として平均点は下がり学力も低くなったと評価されてしまうのだ。
では何が原因でそうなったのか。
これはやはり国が採った「ゆとり教育」が要因と言わざるを得ないだろう。
直接の原因は単純に授業時間数の減少や授業内容が簡素化されたことによるものだろうが、
それ以上にゆとり教育によって「勉強はそんなに一生懸命やらなくてもいいんだ!」
という認識が子ども達の中に生まれ、それが勉強離れを招き、
結果的に “勉強の出来ない子供”を作ってしまったのであろう。
出来ない子がクラスの一定割合に達すると授業自体が進まなくなり、
余計にレベルが下がってしまう。
レベルが下がれば教師もそれに合わせた授業をせざるを得なくなる。
といった、まさに負のスパイラルに陥ってしまったことが、
この「学力低下」問題の本質ではないだろうか。
だがこの問題を解決するのは実に簡単なことだ。
単純に勉強時間数を増やせばいい。
家庭で学習させるもよし、塾に入れても家庭教師を呼んでもいい。
とにかく今の子ども達にとっては勉強時間数を確保することが先決だ。
手前味噌ながら当塾の生徒を例に挙げると、全く家庭で勉強をしていなかった子が
僅か数ヶ月で模擬試験の成績が5段階評価「2」から「4」「5」へと躍進した。
これも勉強量のなせる業であろう。
あとは勉強をさせる動機付けとモチベーションをどう持たせるか、
子ども達が目標を持てる社会を我々大人達が作っていかなければならない。

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