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ノートの作法・その◎と×

今月は新学期の始まり。
学年もクラスも教科書もすべて新しくなります。
そこで、新学期から実践してほしいノートの作り方を伝授します。
 
ノートは、あなた専用の参考書です。
いってみれば最強のパートナー。
この作り方のコツをつかむと、学習の効率がアップします。
ポイントはとてもシンプルなので、真っ先に書いてしまいましょう。
×ダメな方法
 【×1】小さな文字をすき間なくぎっしり書き込む
 【×2】ひたすらていねいに書きそのまま放っておく
◎正しい方法
 【◎1】余白をたっぷり用意して書く
 【◎2】見直しを行い、メモや追加情報を書き込む
そもそもノートとは、ノート自体がきれいであるかどうかではなく、次のような効果を目的にするものです。
 《効果1》自分の手で書くからよくおぼえる
 《効果2》後で見直すからさらに確実になる
 《効果3》自分で整理してまとめるから印象に残る
 《効果4》ポイントや問題点を加えるから専用になる
《効果1》の「手で書く」は、どんな方法でも期待できます。
次に《効果2》「見直す」を考えると、【×1】「小さな字でぎっしり」は問題大ありです。
紙の節約にはなりますが、詰め込みすぎて見づらくなってしまいます。
また、詰めすぎると《効果3》のように整理しなおすための場所の余裕も、
《効果4》のように、問題を解いて失敗した、自分専用のポイントなどを書き加えることもできません。
紙よりももったないことです。
 そして【×2】。
学校で「ノートのきれいさで点をつける」といわれた場合は無視できませんが、
基本的には「きれいに書く」ことを目的にすることはおすすめできません。
色の数を増やしたり、線や図形に定規を使うなど、こりすぎると次のようなことになります。
「授業をきいていない(何のための学習?)」
「授業の進みに追いつかず、あせる(おぼえるどころでなくなる)」
むしろ、多少雑でもいいので、スペースをたっぷりとって、後でまとめ、修正するつもりでめもをとるべきです。その「後で」の行動が、くり返しになり、記憶を強化します。
と、いうわけで、【◎1】「余白たっぷり」だからあとで直せます。
【◎2】「メモや追加情報」として、間違いやすい箇所や、
実際に間違えたところを「色をかえて」書き込んでやれば、まさしくあなた専用の参考書になります。
さらにおすすめは、ポイントのメモに加え、見直したときに、
その日の授業の中身を一行でまとめる「タイトル」をつけるようにしてください。
タイトルをつけられるようにまとめると、理解は進みます。
以上の方法で、学習内容の全体と、具体的な注意点がはっきりしたものになります。
最後にもう一つ、付け加えておきます。
記号やマークを自分で決めて、活用すると、速度と見やすさが倍増します。
たとえば先生が「でるぞ」と口走ったら「出」マーク……
失敗一回につき「×」のマークをつける、といった方法です。
 ノートはあくまでも道具。
でも、工夫一つで、とても強力なものになります。
目的を忘れずに、大いに生かしてください。

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