「三日坊主」とおさらば
2011年10月03日
「天高く馬肥ゆる秋」春と同様に爽やかな気候のもと、したいことやはじめたいことがたくさんありますね。
しかし、「何をやっても三日坊主で……」という方に、「習慣化する」「続ける」ための方法をお話します。
ものごとが続かない人は必ず「意志が弱い」「根性がない」と告白します。
「だから自分を変えたい」[「強くなろう」――実は、この真面目な発想がくじける原因かもしれません。
したくて仕方がないことでもないのに、規則正しく続けるのは、誰にとっても楽しくないものです。
それができないからといって、その自分を否定し、無理に人格を変えようなどと力むのがいけないのです。
「三日坊主対策」も同じ。
ムキになって「続けるぞ」と力まずに、うまく「続けられる」ように工夫するのです。
例えば、毎日、漢字の学習を続ける、と決めたとしましょう。
そもそも、「続かない」のは、手をつけずに時間が過ぎてしまうからです。
机に向かい、鉛筆をにぎり、書き始めてしまえばいいわけです。
机までの距離はどのくらいですか。
たとえ短くても、そこまでに、たくさんの「じゃま者」がいるのでは?机の上に、または近くに、ゲーム機、マンガ、携帯電話などの「じゃま者」がひしめいていませんか?
これらは、手近になくても「見たい」「したい」と思えば、わざわざ足を運んででも取りに行くものです。
ですから、視界から消してしまっても困ることはありません。
一方、辞書やノートは、わざわざ取りに行こうとまではしないものです。
だから、先にじゃま者に出くわすとかんたんに手や足が止まってしまいます。学習開始どころか机にまでもたどりつけません。
ですから、手を出してしまいそうな「好きなもの……学習のじゃまをするもの……誘惑するもの」を目に見えない場所にどけてください。
そして手にしにくい「学習の道具」を、一番目に付きやすい、手の届きやすい場所に置くのです。
または、自然に手が届く場所には、必ず漢字学習に関係のあるものだけを置くようにします。
このように、周囲を学習に適した配置にするだけで、動きやすくなるはずです。
我慢するのではなく、やるべきものにまず先に目が行き、手が触れるように環境を作り変えてしまうのです。
「根性をつける」より、よほど簡単に実行できます。
次に、無事机にたどりつき、準備ができたら、何をやろうかとかどういう順番でとかをあまり考えず、まず手を動かして何か書くことです。
この「何でもいいからまずは書く」が大切です。
ああしようこうしようなどと考えはじめると、動きが止まり、せっかくの準備が無駄になりかねません。
反対に、何か書いてしまえば、流れが変わります。
人間は「一度手をつけたものは何とか完成させたい」という欲求をもっています。ですから、少しでも書けば、途中で放り出すより、ある程度まで進めてしまおうと動き出すものなのです。
ここまでくればしめたものです。
最後に「ご褒美」も忘れずに。少しでもがんばれたら、どんどん自分に「ご褒美」をあげるのです。
たとえば、朝一番の漢字練習を3日続けたら、記念に○○を買おう(買ってあげよう)と決めておくのです。
そして、どんどん実行し、ご褒美を連発してください。
「もので釣るみたいだ」と思いますか?
いいえ、「釣るみたい」どころかはっきりと「自分をもので釣る」のです。
大切なのは、学習の結果を出すことと、何よりも「変わった自分・進歩した自分」を実感し、いい気分を味わうことです。そのためならどんどん釣ってください。